「トレードスクープ」は、トレードの経験が少ない方は勿論、安定した利益に辿り着くことが出来ない方などを対象に、トレードの世界で成功を勝ち取ることが出来る「道筋」を提供しています。
【トレードアイディア集】では基本的なテクニカル指標の使い方を公開しています。
しかし、テクニカル本等に載っているテクニカル解説では、トレードで安定的に利益を増やすことは難しいため、当サイトでは、一般的なテクニカル概要を超え、更に実践的な売買方法を解説しています。
以下はストキャスティクスに関しての質問です。
- オシレーター系のテクニカルはRSIやストキャスティクス等、色々とありますが、初心者投資家には何が一番良いですか?
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大きな動きが発した時などは、どのオシレーターも同じ様に買われ過ぎや、売られ過ぎを示すため、大差はありません。しかし、目先の押し目を探りたいなどはストキャスティクスやRCIが適しています。
また比較的、中期的な相場の強弱を確認するにはRSIが有効です。 - 個人投資家でも勝ちやすいストキャスティクスの使い方を教えてください。
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単独で使用するよりも移動平均線などのトレンドフォロー系のテクニカルと併用すること、または実際にトレードを行う時間足よりも上の時間軸(上位足)のオシレーターを表示することで比較的、大きな流れを確認しながら早く反応できるメリットがあります。
多くの個人投資家にも馴染みのある「ストキャスティクス」
今回は多くの個人投資家にも馴染みのある「ストキャスティクス」です。
ストキャスティクスは移動平均やパラボリック等のトレンドフォロー型のテクニカルとは真逆なオシレーター系のテクニカルの1つです。
トレード対象としている銘柄や通貨ペアが上昇しているのであれば、「買い目線」でチャートをみるというのがトレンドフォロー型のテクニカルになりますが、オシレーター系のテクニカルは対象銘柄や通貨ペアが過熱しているのかどうかを確認するテクニカルで、RSIやRCI等と同じ部類のテクニカルです。
オシレーター系のテクニカルは通常メインチャートの下に表示されますが、以下はストキャスティクスの計算例になりますがこれを一つ一つ覚える必要はなく、まず2つのラインが表示されているということを確認してください。
ストキャスティクスの計算式
「%K」は以下になります。
(当日終値-過去N日間の最安値)÷(過去N日間の最高値-過去N日間の最安値)×100
「%D」は以下になります。
(当日終値-過去N日間の最安値)のM日間の合計÷(過去N日間の最高値-過去N日間の最安値)のM日間の合計×100
一般的には動きの速い%K、そして緩やかなラインである%Dやスローストキャスティクスというものもあります。
オシレーター系のテクニカルの見方は
例えば、それまで上昇トレンドが継続している中で、買いが買いを呼ぶような状況で、過熱感が台頭しているかどうかを確認することができます。
その際、その過熱状態のところで買うのではなく、そろそろ反転し下げに転じそうだと考え、売り持ちをします。
このように上昇トレンドが続いていて、上昇力がそろそろ目一杯になりそうなところを確認することができます。
トレーディングビューでのストキャスティクス
もちろん、トレーディングビューの中にストキャスティクスは内蔵されています。
トレーディングビューでの表示方法は、チャート画面を開いた後、左上にあるインディケーターをクリック。
そして、「内臓」に進み、「ストキャスティクス」と検索をすると、サブチャート画面にストキャスティクスを表示することができます。
一般的にストキャスティクスの使い方とは
■%Kまたは%Dが70%を超えてくると、過熱感があると判断すると判断して、売りポジションを取る。
■ 反対に%Dまたは%Kが30%を下回ってくるとそろそろ、上昇するという見方から、買いポジションを取ります。
■ または、ストキャステックスの2本のラインが70%を超えている水準から、%Kが%Dを上から下抜けた時に、売りポジションを取る。
■ 反対に、2本のラインが30%を下回っている水準から、%Kが%Dを上抜いた時に、買いポジションを取る。
と言うのが一般的な使い方です。
仮に、相場が下落局面で過熱感が台頭し、そろそろ上昇に転じるタイミングで、買いポジションを取れるのであれば、とても良いテクニカルということになります。
ストキャスティクスの欠点とは
しかしストキャスティクスにも欠点があります。
ストキャスティクスはある期間での過熱感を確認することができます。
例えば・・・、
下降トレンドが継続した場合や、上昇トレンドが継続した場合は、ストキャスティクスの値は、売られ過ぎ、または買われ過ぎの水準で張り付いてしまいます。
ストキャスティクスの値が30%以下で、張り付いているにもかかわらず、そろそろ上昇に向かうのではないかと思い、買い持ちをしたとしても、相場自体が下落局面を継続している場合、更に下落してしまいます・・・。
一方、ストキャスティクスの値が70%以上で、張り付いているにもかかわらず、そろそろ下落に向かうのではと思い、売り持ちをしたとしても、相場がどんどんと上昇しまうこともあります。
ストキャスティクスは設定した期間の中で過熱感を探ることができますが、その設定期間を超えて、上昇または下降が続いた場合は、2つのラインが高値圏または安値圏で張り付いてしまいます。
これがオシレーター系テクニカルの欠点です。
相場状況がレンジ局面である時は、ストキャスティクスの様なオシレーター系テクニカルは機能します。
しかし、想定外に上昇トレンドまたは、下降トレンドが続いた場合は、使い物にならなくなってしまいます。
ストキャスティクスの欠点を補い、どうやって実践トレードに応用するのか
それでは、ストキャスティクスの欠点をどう補って実践で使うことができるのかについて解説をします。
ストキャスティクスの設定期間を短くすればするほど、%Kの振り幅は激しくなります。
しかし、設定期間を長くすると%Kは緩やかになります。
仮に、ストキャスティクスのラインの傾きが、上を向いている時は、やはり相場も上昇傾向になります。
これは移動平均線でも同じです。
例えば、移動平均線の傾きが上を向いている場合、相場も上昇傾向にあります。
しかしながら、移動平均線は遅効性がある事が、欠点の1つでもあります。
それに対して、ストキャスティクスは移動平均線よりも早く反応するという特徴があります。
今回はそのストキャスティクスの良い特徴を使ってトレードをする例を取り上げます。
トレーディングビーのチャートに実際にトレードをする時間軸のチャートを表示します。
そしてもう一つのストキャスティクスを表示します。
その際、ストキャスティクスの時間軸は、1時間足ではなく、日足の時間軸に変更します。
時間軸が日足のストキャスティクスの傾きが上を向いている時は、「上昇トレンド」と判断します。
そして1時間ベースのストキャスティクスが売られすぎの状態になったと時に、買いポジションを検討します。
反対に売り持ちをする際は、日足ベースのストキャスティクスの傾きが、下を向いている時に、1時間ベースのストキャスティクスが買われ過ぎの水準で売り持ちをします。
つまり、移動平均線で大きな流れを確認するのではなく、反応が早いストキャスティクスを使い、実際にトレードをする時間チャートよりも長い時間のストキャスティクスを表示し、大きなトレンドを確認します。
今回の例は1時間足と日足の例となりますが他の時間足の組み合わせでも考え方は同じです。
今後どの時間塾と時間軸が有効なのかについてはまたの機会に解説をします。
上記の記事に関する動画が当社 YouTubeチャンネル【YourTradeTime】にアップされています!
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コメント
コメント一覧 (2件)
平野先生、いつもトレードアイデアありがとうございます。今回のストキャストの件ですが、1時間で日足ストキャストの出し方が、TradingViewで検索しましたが,どうしても探すことができません、検索名をお教えいただけますか?ご多忙のところよろしくお願いします。kunimoto
kunimoto様
いつもお世話になっております。
ストキャスティクス元々トレーディングビューに備わってるもので大丈夫です。
「ST」で検索をして頂けると出てきますが、ストキャスティクスの「設定(歯車)」→「indicator Timeframe」でタイムフレームを変更できます。
よろしくお願いいたします。